阪神タイガースはあと何勝すればよいか2007
6月10日版


今シーズンからプレーオフ(クライマックスシリーズ)が導入されたため、阪神タイガースにはリーグ優勝の他にプレーオフ進出(リーグ3位以上)という目標ができた。
このページでは、阪神タイガースのリーグ優勝及びプレーオフ進出が確定する勝利数を算出する。
原則として毎日更新する予定であるが、チームコンディション不良、作者のモチベーション低下等の理由により、予告なく更新停止又はページ自体削除する場合がある。

今シーズンのセ・リーグの順位決定方法は、セ・リーグ公式サイトのQ&Aによると以下の通りである。
・順位は勝率により決定される。
・勝率が同じ場合には勝利数の多い球団が上位になる。
・勝率も勝利数も同じ場合には、シーズン中の対戦勝率の高い球団が上位になる。
・対戦勝率も同じ場合には、前年度順位が上位の球団が上位になる。

これらを考慮すると、阪神はある球団に対して以下のいずれかの条件を満たせば当該球団よりも上位になる。
(1)勝率が上回ること
(2)勝率が同じ場合には勝利数が多いこと
(3)勝率及び勝利数が同じ場合には、対戦勝率が高いこと
(4)中日以外の4球団(前年度順位が阪神より下位の球団)に対しては、勝率、勝利数及び対戦勝率の全てが同じであること

阪神は、上記の条件(1)〜(4)のいずれかを他の5球団に対してそれぞれ満たせばリーグ優勝できる。
また阪神は、条件(1)〜(4)のいずれかを他の3球団に対してそれぞれ満たせばプレーオフに進出できる。


さて、6月10日現在の成績表は次の通り(必ずしも順位通りに並んでいるわけではない)。

4 阪神   57試合 25勝 31敗 1分 残り87試合
2 中日   59試合 33勝 25敗 1分 残り85試合
6 ヤクルト 55試合 22勝 33敗 0分 残り89試合
1 巨人   59試合 35勝 24敗 0分 残り85試合
5 広島   57試合 24勝 32敗 1分 残り87試合
3 横浜   54試合 25勝 29敗 0分 残り90試合

また、阪神の他球団との対戦成績は次の通り。

対中日   6試合 3勝 2敗 1分 残り18試合
対ヤクルト 8試合 7勝 1敗 0分 残り16試合
対巨人   9試合 3勝 6敗 0分 残り15試合
対広島   11試合 2勝 9敗 0分 残り13試合
対横浜   8試合 4勝 4敗 0分 残り16試合

以下、条件(1)〜(4)のいずれかを満たすためには阪神があと何勝すればよいかを1球団ずつ算出する。

(1)中日

まず、中日に注目する。
中日が残り試合(85試合)に全勝すると仮定する。
すると最終成績は、
中日 118勝25敗1分
となる。

一方阪神は、上記の仮定によると残りの中日戦(18試合)に全敗することになる。
そして、他の球団との残り試合(69試合)に全勝すると、
阪神 94勝49敗1分
となる。
阪神の勝利数は中日より24勝分だけ少ない。

そこで上記の仮定を修正し、阪神が残りの中日戦に12勝(6敗)するものとする。
すると、
阪神 106勝37敗1分
中日 106勝37敗1分
となる。 このとき阪神と中日は勝率及び勝利数の双方で並ぶが、阪神は対戦勝率(15勝8敗1分)で中日を上回るため、条件(3)を満足する。
すなわち、阪神は残り87試合で81勝(6敗)すれば、中日よりも上位になることが確定する。
この結果を「中日に対する上位確定勝利数M(D)は81である」と表現することにする。

(2)ヤクルト

次に、ヤクルトに注目する。
ヤクルトが残り試合(89試合)に全勝すると仮定する。
すると最終成績は、
ヤクルト 111勝33敗0分
となる。

一方阪神は、上記の仮定によると残りのヤクルト戦(16試合)に全敗することになる。
そして、他の球団との残り試合(71試合)に全勝すると、
阪神 96勝47敗1分
となる。
阪神の勝利数はヤクルトより15勝分だけ少ない。

そこで上記の仮定を修正し、阪神が残りのヤクルト戦に8勝(8敗)するものとする。
すると、
阪神   104勝39敗1分
ヤクルト 103勝41敗0分
となり、阪神はヤクルトを勝率で上回るため条件(1)を満足する。
すなわち、阪神は残り87試合で79勝(8敗)すれば、ヤクルトよりも上位になることが確定する。
この結果を「ヤクルトに対する上位確定勝利数M(S)は79である」と表現することにする。

(3)巨人

次に、巨人に注目する。
巨人が残り試合(85試合)に全勝すると仮定する。
すると最終成績は、
巨人 120勝24敗0分
となる。

一方阪神は、上記の仮定によると残りの巨人戦(15試合)に全敗することになる。
そして、他の球団との残り試合(72試合)に全勝すると、
阪神 97勝46敗1分
となる。
阪神の勝利数は巨人より23勝分だけ少ない。

そこで上記の仮定を修正し、阪神が残りの巨人戦に12勝(3敗)するものとする。
すると、
阪神 109勝34敗1分
巨人 108勝36敗0分
となり、阪神は巨人を勝率で上回るため条件(1)を満足する。
すなわち、阪神は残り87試合で84勝(3敗)すれば、巨人よりも上位になることが確定する。
この結果を「巨人に対する上位確定勝利数M(G)は84である」と表現することにする。

(4)広島

次に、広島に注目する。
広島が残り試合(87試合)に全勝すると仮定する。
すると最終成績は、
広島 111勝32敗1分
となる。

一方阪神は、上記の仮定によると残りの広島戦(13試合)に全敗することになる。
そして、他の球団との残り試合(74試合)に全勝すると、
阪神 99勝44敗1分
となる。
阪神の勝利数は広島より12勝分だけ少ない。

そこで上記の仮定を修正し、阪神が残りの広島戦に6勝(7敗)するものとする。
すると、
阪神 105勝38敗1分
広島 105勝38敗1分
となる。 このとき阪神と広島は勝率及び勝利数の双方で並ぶが、阪神は対戦勝率(8勝16敗)で広島を下回ってしまう。
そこで、阪神が残りの広島戦に7勝(6敗)した場合を考える。
すると、
阪神 106勝37敗1分
広島 104勝39敗1分
となり、阪神は広島を勝率で上回るため条件(1)を満足する。
すなわち、阪神は残り87試合で81勝(6敗)すれば、広島よりも上位になることが確定する。
この結果を「広島に対する上位確定勝利数M(C)は81である」と表現することにする。

(5)横浜

次に、横浜に注目する。
横浜が残り試合(90試合)に全勝すると仮定する。
すると最終成績は、
横浜 115勝29敗0分
となる。

一方阪神は、上記の仮定によると残りの横浜戦(16試合)に全敗することになる。
そして、他の球団との残り試合(71試合)に全勝すると、
阪神 96勝47敗1分
となる。
阪神の勝利数は横浜より19勝分だけ少ない。

そこで上記の仮定を修正し、阪神が残りの横浜戦に10勝(6敗)するものとする。
すると、
阪神 106勝37敗1分
横浜 105勝39敗0分
となり、阪神は横浜を勝率で上回るため条件(1)を満足する。
すなわち、阪神は残り87試合で81勝(6敗)すれば、横浜よりも上位になることが確定する。
この結果を「横浜に対する上位確定勝利数M(B)は81である」と表現することにする。

(6)まとめ

各球団に対する上位確定勝利数M(x)を整理する。
M(D)=81
M(S)=79
M(G)=84
M(C)=81
M(B)=81

上位確定勝利数M(x)のうち3番目に小さい値は81である。
すなわち、阪神は残り87試合で81勝すれば、少なくとも3球団より上位になることが確定する。
したがって、阪神は対戦相手に関わらずあと81勝すればプレーオフに進出できる

また、上位確定勝利数M(x)の最大値は84である。
すなわち、阪神は残り87試合で84勝すれば、他の5球団より上位になることが確定する。
したがって、阪神は対戦相手に関わらずあと84勝すればリーグ優勝できる

優勝確定勝利数及びプレーオフ確定勝利数の推移



注)
当ページの内容は、少なくとも以下の2点において必ずしも正確ではない。

(a)
セ・リーグ公式サイトのQ&Aには、
「ただし、クライマックス・シリーズ開幕予定日の2日前までに組み込まれた日程終了時点の順位をもって確定する。
天災・天候不順等の特別な事情により、この時点で未消化の試合は打ち切ることがある。」
という重要な記載がある。
しかし、当ページではリーグ戦全日程が消化されるものとして計算した。

(b) 3球団以上が同勝率及び同勝利数で並んだ場合を考慮すると、条件(3)は上位を確定させる十分条件とは言えない。
例えば、3球団A、B、Cが同勝率及び同勝利数で並んでおり、球団A、B、Cの対戦成績が三つ巴の関係にある場合、
球団A、B間の対戦勝率がA>Bであっても球団A、B、C間の対戦勝率がA<Bであれば球団Aは球団Bより下位になる(と思われる)。

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